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抗うつ薬S-RIMについて

こんにちは。薬局です。


今月は、抗うつ薬S-RIMについてご紹介します。

 

S-RIMとは、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬と呼ばれ、ボルチオキセチン(🄬トリンテリックス)があります。

セロトニン再取り込み阻害作用だけでなく、様々なセロトニン受容体の調節に働く抗うつ薬です。この『様々な~』がこの薬の最大の特徴です。

 

神経細胞表面の5-HT3受容体、5-HT7受容体、5-HT1D受容体をブロックしつつ、5-HT1B受容体を部分的に刺激、5-HT1A受容体を刺激することで、セロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミン・アセチルコリン・ヒスタミンの分泌を調整するという非常に複雑なメカニズムを持っています。

 

セロトニンは不安や落ち込みに関連していて、うつ状態だけでなく、不安症状の改善にも期待されています。

この薬は1日1回の服用で効果が期待でき、副作用が少ない、離脱症状(薬をやめたときの心身の不調)が少ない、性機能障害が少なく減らしやすいというメリットがあります。

とはいうものの、副作用が全くないわけではありません。代表的なものとして、悪心、嘔吐、下痢といった消化器症状、頭痛などがあります。また、セロトニン受容体に広く作用する事で、不眠になる事も眠気をきたす事もあります。

これらの副作用は、2~3週間程で少なくなってきますが、しばらく経過観察したうえであまりに作用が強い場合は服薬のタイミングによる調整や減量や中止の検討が必要です。その際は決して自己判断せず、主治医の先生と相談して下さい。

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