こんにちは。褥瘡委員会です。 今月は褥瘡予防ケアの「円座の使用は有効なのか」について話していきたいと思います。 円座は圧迫を回避する目的で、使用されてきました。骨突部分を局所的に浮かせることで 直接圧迫を回避できることから、褥瘡が発生しないのではないかと言われ褥瘡予防グッズとして用いられてきました。
しかし、褥瘡・予防管理ガイドラインの推奨文には「円座は用いないように勧められる」と記載されております。 円座を使用することで、褥瘡の好発部位を浮かせるため局所の圧迫を回避し有効に思われますが、褥瘡部位周囲の軟部組織を円座の輪の狭い範囲で支えることになります。 そのため局所的に圧が加わり、円状の不安定からズレが加わります。仰臥位の場合、仙骨部周囲が局所的に圧迫されることにより、虚血に陥り褥瘡が発生するリスクが高いと言われております。 骨突出部と、その周囲をできるだけ広い範囲で包み込むように支え、体圧を分散できるクッションの選択が望ましいと思われます。

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