『 冒険家と医師 』
1階病棟 押領司看護係長
先日、86歳の冒険家・三浦雄一郎氏が南米最高峰アコンカグア(標高6959m)の登頂を断念したとのニュースがありました。三浦氏は「自分は行けると思った」とコメントされ、同行したチームドクターの判断で断念したと報じられていました。医師は、6000mでの長時間にわたる生活が86歳にとって肉体的・生理的に負担がかかり、心不全を起こす危険があったと判断しました。三浦氏も医師に信頼をおいて判断に従ったそうです。冒険を支えるチーム存在が印象的で、話し合いができる良好な信頼関係が想像できます。私たちは看護者として、“社会”という山を登る患者様を支えています。患者様の自己評価との食い違いに、どう介入したらいいのかと頭を悩ますこともあります。学生時代に「説得よりも納得」だと教えてくれた先生がいました。患者様を言い聞かせようとしても、それは一方通行のコミュニケーションである。患者様が納得できれば行動変容につながるということです。三浦氏と医師のような良好な人間関係を築くことから始めてみようと思います。
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