新型コロナウイルス感染拡大を受けて、日常ではすっかり習慣化されている手洗い。古来よりいくつかの宗教では「身を清める」意味での手を洗う動作はありましたが、感染から体を守る為に有効な手段だと認識されたのは意外にも近年になってからです。 「手に付着した何かが感染症を引き起こす」という仮説をハンガリー人医者が1840年代に提唱したのが始まりですが、当時は細菌学が確立される前であり、全く受け入れなかったどころか大変な非常識だとバッシングを受けたそうです。1870年代に入り、手術前に手を洗う習慣を取り入れる医師が徐々に増え始め、米国で公式にガイドラインが制定され日常的な手洗いの重要性が広く知られるようになったのは、1980年代に入ってからです。常識として受け入れられるまでに140年もの月日が必要だったとは驚きですね。まだまだ感染拡大の収束見込みが立たない中ですが、手洗いをはじめ一人ひとりが出来る予防を徹底していきましょう。
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