今後、益々深刻化していく高齢化社会。当院、精神科病院でももちろん例外ではなく、認知症高齢者の患者さんが増え、日々個別看護を行い周辺症状に向き合っています。精神科看護の基本は「患者さんへの共感」だと思います。簡単に共感と言いましたが、業務を行いながら一人ひとりの患者さんに「共感する」ということは大変難しいことです。しかし、患者さんにとっては「本当にわかってくれる人、理解してくれる人」が病棟に一人でも存在するということは、心の安寧には欠かせないものです。認知症高齢者の患者さんはその疾患によって確かに残念ながら徐々に認知機能は失われていきます。が、どんなに認知症の症状が進んでも、人間の「感情」は残ると言われています。その「感情」に訴えるコミュニケーションを行うことで認知症高齢者の患者さんの心をケアしていこうと取り組んでいきたく、私たちは認知症高齢者とのコミュニケーション法「バリデーション」という技法に出会い、その探求を看護部の目標に掲げています。 次回よりその「バリデーション」を御紹介していきたいと思います。
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